fx スプレッドとは?

【初心者向け】FXのスプレッドとは?30秒で読める4つのポイント!

 


スプレッドとはFXの取引手数料のこと!

 

 

 


スプレッドとは、買値と売値の差であり、取引にかかるコストです。そもそも、FX(外国為替取引)でのレートは2WAYプライス(ツーウェイプライス)という方法をとっています。

 


具体例でいうと、「(米)ドル円 100.00円 99.997円」という形で2つのレートが表示されるということです。

 


2つのレートはそれぞれ買値(かいね)と売値(うりね)と呼ばれています。つまり、ドル円を買う時は、1ドル「100.00円」で買うことができ、売る時は1ドル「99.997円」で売ることができます。

 


この買値と売値の差がスプレッドです。

このケースの場合、買値「100.00円」から売値「99.997円」を引いた0.003円(0.3銭)がスプレッドとなります。

 


つまり、この場合、ドル円を買って(100.00円)、レートが変わらないうちにすぐに売ると(99.997円)、0.3銭分損をすることになります。これが、FX取引で一般的にかかる取引コストです。

 


スプレッドは、厳密にはスプレッド分がそのままFX会社(FX業者)の収益になるわけではないので、手数料ではありません。しかし、投資家からすれば取引コストには変わりがないので、手数料みたいなものと考えても問題ありません。

 

 

 

実際の取引で見るスプレッド!

 


多くのFX会社のレート表示の画面では、買値はAsk(アスク)、売値はBid(ビッド)と表示されています。

 


ドル円を具体例にすると、現在値が「Ask:100.00 Bid:99.997」の場合、ドル円を買う場合は100.00円、売る場合は99.997円で売買することができます。

 


また、FXには新規注文と決済注文があり、売りの新規注文からも売買を行うことができます。

例えば上記の例でいうと、すでに保有しているドル円を売る場合(買いポジションを決済するといいます)は「Bid99.997円」となります。また、同じく新規で売り注文をしたい場合(「売り注文を建てる」「ショートポジションを持つ」と表現します)も「Bid99.997円」のレートで約定します。

通常、レートはAsk(買値)>Bid(売値)となっていることがほとんどです。この差がスプレッドです。

 


このケースの場合は「Ask100.00円ーBid99.997円=0.003円(0.3銭)」となり、スプレッドは0.003円(0.3銭)となります。

FXにおいて、0.3銭は0.3pipsとも表記されます。この「pips」とはどんな単位なのでしょうか。

 


pipsとはポイントのことです。ピプス(またはピップス)と呼びます。これは仮想通貨などではほとんど見られない単位です。

定まった定義はありませんが、1pips=1ポイントです。

 


ドル円の場合は、1pips=1銭のことです。よって、1円は100pipsです。例えば、1ドル100.12円の場合、1pips上昇すると100.13円となります。

「30pips上昇した」ということは30銭上昇したことをいいます。他の通貨でも考え方は同様です。

 


それではなぜ、FXには「銭」や「pips」のような細かい単位が存在するのでしょうか。

それは、FXにおいて、100万円などの大きな金額で外貨取引をするときに、より細かな単位での交換を可能にするためです。

 

 

 

結局スプレッドって気にするべき?カギは取引スタイル!

 


スプレッド分の取引コストはトレードスタイルによって負担が異なるのが特徴的です。

では、実際に取引した場合にはどのくらいのスプレッドがかかり、いくらかかるのかについて、具体例を挙げて説明していきます。

例えばGMOクリック証券の場合、ドル円のスプレッドは原則固定で0.3銭です。

1万ドル分取引した場合、スプレッド分の0.3銭は30円分となります。

レバレッジ25倍で1ドル100円だと想定すると、4万円で購入できます。

つまり、現在提示されているレートが変わらない前提で、買ってすぐに売ったとすると30円損することとなり、それが取引コストとなります。

したがって、この場合、買ったレートから0.3銭分上昇してはじめて損益プラスマイナスゼロとなり、それ以上上昇することで利益となります。

例えば、数分などの超短期で頻繁に売買を繰り返すスキャルピングの場合、取引回数が多い分、多くの取引コストがかかることになります。

一方、スイングトレードや長期トレードの場合は、取引回数が少ないので、0.3銭の取引コストはほとんど気にならないレベルとなります。

後述するようにスプレッドはFX会社によって異なります。多くの取引回数を重ねていくと、0.1銭の違いでも長期的にはパフォーマンスに影響します。

よって、スプレッドという観点からは、なるべく取引をしたい通貨のスプレッドが低いFX会社で口座を開設するのが望ましいです。

 

 

 

【注意】スプレッドが広がる2つのタイミング!

 

 

 


上述したように原則固定スプレッドは場合によってはスプレッドが変動することがあります。

 


実はスプレッドが広がりやすいタイミングがあります。それは、早朝と経済イベントが発生したときの2つです。

まず、日本時間の早朝(6時から8時)はNYでの株取引も終わり、主要な市場(マーケット)がオセアニアのみで取引が少ない状態です。

 


この状態では、ちょっとした注文で為替相場(レート)が大きく動いたり、予期せぬ動きをすることもあり、FX会社がスプレッドを広げて対応をする傾向にあります。ですので、取引をする場合、この時間帯に行うと取引コストがいつもより余計にかかってしまいます。

 


次に、経済イベントが発生したとき、それが特に重要なイベントであればあるほどスプレッドは広くなります。

例えば、月に1度の重要イベントである米雇用統計などはドル円のスプレッドが10~20銭に広がることもあります。

 


一般的に、経済イベント時のスプレッドの広がり方は、一気に広がるのではなく、指標発表の5分前から1分前あたりから徐々にワイドになっていく傾向があります。

 


さらに大きな事件、例えばイギリスのEU離脱東日本大震災の際はそれ以上にスプレッドが広がりました。

 


今後もそういった大きな出来事があれば、30銭、場合によっては1~2円広がることもあり得ます。

 


FXの取引をするときはその日の経済イベントをチェックすることは不可欠ですが、取引をしていきなりスプレッドが広がってきたらなにか大きな動きがあった証拠です。

十分に警戒しましょう。

 

 

 

主要通貨3ペア別!スプレッドの特徴!

 


人気の通貨ペアについてスプレッドの特徴を挙げていきます。

 


通貨ペア
特徴
ドル/円(USD/JPY)
・FX投資家がもっとも取引をしている

・FX会社の取引高の50%~80%以上を占める最重要通貨ペア

・全体的にスプレッドは狭い
ユーロ/円(EUR/JPY)
・ドル/円に次いで投資家に人気

・スプレッドはヨーロッパの経済指標やイベントで広がりやすい

・ECB(ヨーロッパ中央銀行)要人の発言前などに特に広がる傾向
豪ドル/円(AUD/JPY)
・中国の経済指標の影響でスプレッドが広がりやすい

・オーストラリア、ニュージーランド中央銀行の要人発言で広がる傾向
最後に、いずれにしてもFX会社の提示するスプレッドのレートは、どんなときも「固定」というわけではありません。

一瞬の出来事で損失を出す危険が常に隣り合わせなのがFX取引です。

時間帯やイベントに注意をしてトレードをすることでリスク管理を行っていくことが可能です。スプレッドの広がりにも十分注意して、トレードをしましょう。